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大日本水産会
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プレスリリース平成13年10月4日
大日本水産会事業部
BUTTON ICFA(国際水産団体連合)・食糧安全保障への漁業の貢献とFOC廃絶
国際行動の全面実施をアピール

−「海洋生態系における責任ある漁業」に関するFAOレイキャビック会議で−

10月1日から4日まで、アイスランドのレイキャビックでFAOが「海洋生態系における責任ある漁業」会議を開催している。この会議には、75ヶ国の政府及び30以上のNGOが出席し、参加総数は400名を超える国際会議となっており、海洋生態系の管理と漁業の関わりに関する国際的関心が高まっている状況を反映している。

ICFA(国際水産団体連合)は、この会議の参加者に対し、プレス・リリース(10月1日付要旨下記)を配布し、海洋生態系管理問題を検討する際には、(1)科学的根拠の確保 (2)水産業界の意見の反映 (3)海洋生物資源の保存推進に、IUU/FOC(違法、無規制、無報告/便宜置籍)漁業廃絶国際行動の実行が急務と訴えた。

ICFAプレス・リリース要旨

ICFAは、「海洋生態系における責任ある漁業」に関するレイキャビック会議の結果に重大な関心を持っている。世界の主要水産団体をメンバーとするICFAの各会員は、世界の食糧安全保障に貢献するために海洋生物資源の長期的持続的利用に、責任を果たすと決意している。

海洋生態系を基本とする漁業保存管理については、基本的・科学的な検討を加える要素が多々ある。この会議が、関連する多くの問題を充分に協議・検討することを期待する。

会議の参加者に対し、海洋生態系に関する諸問題を検討するに際して、下記の重要事項に留意されるよう要望する。
  1. 漁業の保存管理は、入手可能な最善の科学的情報を基本とすること。かかる根拠無き漁業規制は排除されなければならない。
  2. 漁業の保存管理措置は、実施可能かつ合理的なものとすること。実施不可能な措置または水産物貿易に不公正な規制の実施は、排除されなければならない。
  3. 国際的に合意された貿易規制措置は、適正に実施されるならば、水産資源の保存管理の目的達成に資するものである。
  4. 世界中の漁業が、1995年食糧安全保障・京都会議で決議されたように、世界の食糧安全保障に重要な貢献をするものであり、かかる貢献を不必要に減少させてはならない。
  5. 水産業の基盤を支えるものとして、漁業の保存管理措置の計画・実施の決定に際しては、水産業界の意見を充分に反映させなければならない。
  6. ICFAは、FAOの「IUU(違法・無規制・無報告/便宜置籍)漁業廃絶国際行動計画」を全面的に支持する。この計画の全面的実施は、海洋生物資源の長期的保存を劇的に増進するとともに遵法操業を行なっている漁業者に対する不公正な負担を除くことになると確信する。
以 上